夏の競技会を前に
2025年7月7日
梅雨も明け、いよいよ夏本番です。今月後半からは、8月の大会に向けた練習も本格化します。
まずは、8月1日の浜北地区珠算競技大会。地元開催の小規模な大会ですが、なかなか思うような結果が残せず悔しい思いをすることが多い大会です。
そして、8月8日に京都で開催される全日本珠算選手権大会。珠算の世界では最高峰とされる全国大会に今年は当教室からは4名が挑戦します。
このような競技大会に参加すると、高いレベルの選手の技量や周囲の選手の熱量など、強い刺激を受けます。
また、普段の制限時間内に所定の点数を取れば合格という検定練習とは異なり、競技練習では、制限時間内にどれだけ得点できるかという、正確さに加え速さも重視した練習をします。
この競技練習を通じて計算速度の向上が期待でき、普段の検定練習にも良い影響を与えます。検定と競技は珠算技能向上の両輪なのです。
次の競技大会参加の機会は、10月の全日本通信珠算競技大会です。積極的なチャレンジを期待しております。
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※ベストテンの成績を一部訂正しました(7/9)
プロセス重視
2025年6月9日
近年、日々の授業の中、特に算数プリントをやる中で「答えが合っていれば良い」とする傾向が強まっているように感じます。
算数の文章題では、問題文を読み、何を問われているかを把握し、計算式を組み立て、計算する、という一連のプロセスを経て解答を導き出すのですが、
結論を急ぐあまり、計算式の意味や計算過程での数の単位を考えない生徒が数多く見受けられます。
そろばんの学習も、文章題と同じです。一つ一つの計算プロセスを正しく行えば自ずと正しい答えが得られるはずで、間違いには必ず原因があります。
この原因を突き止めて修正することで、より得点率を上げて行く事が学習そのものです。
そろばんの基礎から下級の段階では、速さよりも正確さが重視されます。この段階で加減乗除の計算プロセスの基礎をしっかりと身につけることが大切です。
間違いには必ず原因があると素直に反省して受け入れ、計算の過程を見直す事、原因に気付けない時や、不安な事は教わる、
説明は集中して聞くといった積極的な学習姿勢が上達への近道なのだと思います。
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先人の知恵に学ぶ
2025年5月12日
そろばんを学ぶという事は、長い歴史の中で培われてきた計算の技法を受け継ぎ、身につけて行く事です。
初歩の段階の指使いや珠を動かす順序などは速く正確な計算のための土台となりますから、最初はゆっくりでも基本に忠実に正しい方法をしっかりと身につけることが大切です。
そして、各段階ごとに、より複雑な計算に対応するための手順が組み込まれてくるのですが、各級の導入段階では、単に、「こういうときは、こうする」と、
手順として丸呑みにするだけで、数理は理解できていなくても正しい計算ができるようになります。
この「こういうときは、こうする」という、一見単純な計算手順こそが、先人の知恵の結晶なのです。
新しい事柄を習得することは、元来、容易なことではありません。これを「むずかしそうだからイヤだな」と取り組むのと、「新しい事に挑戦できてうれしいな」
と取り組むのとでは大きな違いが生まれます。最初は意味がわからなくても、言われた通りにやって、手順を身につけるという素直な姿勢が大切です。
また、丸呑みにした手順も、練習を重ね、級が進むうちに、仕組みが理解できるようにもなってきます。
数百年にわたる日本のそろばんの歴史の中で蓄えられた経験と知識に基づく先人の知恵を取り込み自らのものとし、自分をより成長させてくれる、と考えると、
学ぶこと・学べることの価値やありがたさを改めて認識できるのではないでしょうか。
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